今晩は。
インフルエンザが相変わらず流行っています
皆様、体調はいかがでしょうか。
院長も週末は疲れを貯めてしまい体調がいまいちで半ば寝込んでいましたが、発熱は無かったので平日の仕事は何とか出来ています。
2年ほど前まではアレルギーの専門医の同僚がもう1人いたのでいざという場合にはお互いに代理として機能していたのですが、最近は自分が倒れたら代わりに外来をする人がいないので体調管理にはかなり気をつけています。
更には20代の体力、快復力はもうないので今年度はどんなに忙しくても「絶対に徹夜をしない」ようにしています。
そういえば、何故院長が十日市場を開業する場所に選んだかを書いていませんでした。
今日はこの話を少し書いておきます。
結論を一言で申しますと「ご縁」です。
現在の職場に異動したのは2012年春なのですが、職場や周りの環境がとても気に入りました(し未だにそうです)。自分のやりたい医療がかなり出来る環境がありました。実際、2014年の秋までは現在の勤務地でもうしばらく勤務を続けようと思っていました。
しかし、病院小児科の集約化という波は当院にもやってきていました。確かにアレルギー外来はそれなりに賑わって、、、どころかパンクしたままでしたがそれ以外の患者さん、入院患者さんはだんだん減っていました。おそらく地域の高齢化・少子化とワクチンの影響が大きいです。
そして、2014年晩秋のとある日に電話連絡があり、2014年度までは常勤4名で夜間休日も当直やオンコール体制をとっていたのが2015年度以降は縮小して私1人と非常勤のみ、休日夜間の診療が出来ない体制にするとのことでした。
このような部門縮小のご経験がある方がどのくらいいらっしゃるか分かりませんし皆さんが理解してくださるとは思いませんが、正直に書くと残念に思いました。仲間が減る、そして今まで出来たことが出来なくなるというのは淋しいものです。近隣のかかりつけ患者さんの嘆きをお伺いすると非常に申し訳なく思います。
ついに来年度から独りか、、、と肩を落として帰宅したのですが、まさにその日の夜、
「十日市場の駅前に空き物件が出るけど小児科クリニックはいかがですか?」
というお話をいただいたのです!
それまでは開業なんて現実として考えたことがなく、実際に以前某医院を継承するお誘いをいただいた時もあっさりお断りしてしまったことがありました。
でも、この話を聞いたときには頭に電流が走りました。
「もしかして、開業した方が自分がやりたい医療を出来るし、地域の方々の役に立つのではないか?」
開業しても検査の出来る内容は減るけど小児科の外来診療は十分に出来ます。得てして若い小児科医は外来よりも病棟で患者さんをじっくり見ている方が好きという方が多い印象がありますが、私は元々若い頃から外来が好きでした。そして一つの病院で数年勤め、かかりつけの子供たちの成長を見るのが楽しみでもありました。入院診療も好きなのですが、今の病院にいても入院診療が出来なくなるのでどちらも一緒でした。
専門である小児アレルギーに関しても食物アレルギー患者さんの経口食物負荷試験は重症の反応を殆ど起こさずに(注射、点滴をする人が殆どいない程度に)適切に行えるという自信だけでなく実績もいつの間にか出来ていました。一方、かかりつけの患者さんが自宅や保育園などでアレルギー症状が出た場合には救急外来で注射・点滴をすることは結構ありましたのでいざというときの初期対応も十分に出来ます。更にはこの地域だけでなく横浜市北部では小児アレルギー診療は需要に対して明らかに不足していることは元々存じております。
新生児が見られなくなるのは淋しいけど、数年から数十年単位でじっくりと地域に根ざした治療が出来るのは非常に魅力的でした。更に、保護者の方々の学びを支援する、というテーマは一つの地域に根ざした方がむしろやりやすい。
医療以外のマネージメントも全く嫌い、やりたくないというわけではありません。
「でも、開業するのには十日市場以外で良いのではないか?」
それからしばらくの間、色々調べました。
うすうす知っていたのですが、十日市場にお住まいの方から実際にお伺いすると、この地域は確かに小児科医が足りていないということが改めて分かりました。数年後には背後の団地、ヒルタウンに建て替え計画があることも分かりました。建て替えると若い世帯が増えるので小児人口は増えることが予想できます。地図と睨めっこしたりいろんな統計を集め、この地域の小児人口がどのくらいか、将来の人口予測はどうなっているか、なども調べました。
十日市場の緑が多い住宅地という環境も気に入りました。
お誘いを受けた物件は小児科クリニックとしては広さが十分にあり、駅から近く駐車場もあり、かなり好条件と判断しました。
開業して1日に何人患者さんが来れば経営が成り立つか、なども会計事務所さんの手助けを得て色々試算しました。
更には十日市場周辺の他の物件、他の地域でもっと自分に適した物件がないかも色々調べました。確かにビジネスとして、より稼ぐという目的であればもっと良さそうな場所はありました。でも自分は稼ぐことよりも「一つの地域をしっかり診る」ことをしたかったので候補からは外しました。
上記の様にさんざん調べたあげく、周辺の住民のニーズも自分のニーズの両者が一番かみ合うのは今回の場所、十日市場が最適と判断し物件の契約を結びました。契約のタイミングが開業より早すぎると、何も使っていないのに内装工事までは有る程度の期間家賃を支払うことになります。このことについては反対意見もでました。しかしそれでもこの場所で開業する、という方針は変えず契約を結びました。
余談ですが、周りの先生方の話やネット上の話しを見てみると開業することを決めてから開業場所と物件を探し出していらっしゃる先生の方が多いようにお見受けします。
自分のように「この場所で開業する」と決めうちする先生は少ないようですね。
ということで、結局現在の職場の縮小が決定したのと同じ日にいただいた「ご縁」で今回の十日市場こどもクリニックの開業が実現することになりそうです。
この「ご縁」を大事にして、地域の皆様のお役に立てれば幸いです。
そして今度はクリニックのスタッフ募集、スタッフ選考もすることになります。
ここでも良いご縁がありますように。
インフルエンザが相変わらず流行っています
皆様、体調はいかがでしょうか。
院長も週末は疲れを貯めてしまい体調がいまいちで半ば寝込んでいましたが、発熱は無かったので平日の仕事は何とか出来ています。
2年ほど前まではアレルギーの専門医の同僚がもう1人いたのでいざという場合にはお互いに代理として機能していたのですが、最近は自分が倒れたら代わりに外来をする人がいないので体調管理にはかなり気をつけています。
更には20代の体力、快復力はもうないので今年度はどんなに忙しくても「絶対に徹夜をしない」ようにしています。
そういえば、何故院長が十日市場を開業する場所に選んだかを書いていませんでした。
今日はこの話を少し書いておきます。
結論を一言で申しますと「ご縁」です。
現在の職場に異動したのは2012年春なのですが、職場や周りの環境がとても気に入りました(し未だにそうです)。自分のやりたい医療がかなり出来る環境がありました。実際、2014年の秋までは現在の勤務地でもうしばらく勤務を続けようと思っていました。
しかし、病院小児科の集約化という波は当院にもやってきていました。確かにアレルギー外来はそれなりに賑わって、、、どころかパンクしたままでしたがそれ以外の患者さん、入院患者さんはだんだん減っていました。おそらく地域の高齢化・少子化とワクチンの影響が大きいです。
そして、2014年晩秋のとある日に電話連絡があり、2014年度までは常勤4名で夜間休日も当直やオンコール体制をとっていたのが2015年度以降は縮小して私1人と非常勤のみ、休日夜間の診療が出来ない体制にするとのことでした。
このような部門縮小のご経験がある方がどのくらいいらっしゃるか分かりませんし皆さんが理解してくださるとは思いませんが、正直に書くと残念に思いました。仲間が減る、そして今まで出来たことが出来なくなるというのは淋しいものです。近隣のかかりつけ患者さんの嘆きをお伺いすると非常に申し訳なく思います。
ついに来年度から独りか、、、と肩を落として帰宅したのですが、まさにその日の夜、
「十日市場の駅前に空き物件が出るけど小児科クリニックはいかがですか?」
というお話をいただいたのです!
それまでは開業なんて現実として考えたことがなく、実際に以前某医院を継承するお誘いをいただいた時もあっさりお断りしてしまったことがありました。
でも、この話を聞いたときには頭に電流が走りました。
「もしかして、開業した方が自分がやりたい医療を出来るし、地域の方々の役に立つのではないか?」
開業しても検査の出来る内容は減るけど小児科の外来診療は十分に出来ます。得てして若い小児科医は外来よりも病棟で患者さんをじっくり見ている方が好きという方が多い印象がありますが、私は元々若い頃から外来が好きでした。そして一つの病院で数年勤め、かかりつけの子供たちの成長を見るのが楽しみでもありました。入院診療も好きなのですが、今の病院にいても入院診療が出来なくなるのでどちらも一緒でした。
専門である小児アレルギーに関しても食物アレルギー患者さんの経口食物負荷試験は重症の反応を殆ど起こさずに(注射、点滴をする人が殆どいない程度に)適切に行えるという自信だけでなく実績もいつの間にか出来ていました。一方、かかりつけの患者さんが自宅や保育園などでアレルギー症状が出た場合には救急外来で注射・点滴をすることは結構ありましたのでいざというときの初期対応も十分に出来ます。更にはこの地域だけでなく横浜市北部では小児アレルギー診療は需要に対して明らかに不足していることは元々存じております。
新生児が見られなくなるのは淋しいけど、数年から数十年単位でじっくりと地域に根ざした治療が出来るのは非常に魅力的でした。更に、保護者の方々の学びを支援する、というテーマは一つの地域に根ざした方がむしろやりやすい。
医療以外のマネージメントも全く嫌い、やりたくないというわけではありません。
「でも、開業するのには十日市場以外で良いのではないか?」
それからしばらくの間、色々調べました。
うすうす知っていたのですが、十日市場にお住まいの方から実際にお伺いすると、この地域は確かに小児科医が足りていないということが改めて分かりました。数年後には背後の団地、ヒルタウンに建て替え計画があることも分かりました。建て替えると若い世帯が増えるので小児人口は増えることが予想できます。地図と睨めっこしたりいろんな統計を集め、この地域の小児人口がどのくらいか、将来の人口予測はどうなっているか、なども調べました。
十日市場の緑が多い住宅地という環境も気に入りました。
お誘いを受けた物件は小児科クリニックとしては広さが十分にあり、駅から近く駐車場もあり、かなり好条件と判断しました。
開業して1日に何人患者さんが来れば経営が成り立つか、なども会計事務所さんの手助けを得て色々試算しました。
更には十日市場周辺の他の物件、他の地域でもっと自分に適した物件がないかも色々調べました。確かにビジネスとして、より稼ぐという目的であればもっと良さそうな場所はありました。でも自分は稼ぐことよりも「一つの地域をしっかり診る」ことをしたかったので候補からは外しました。
上記の様にさんざん調べたあげく、周辺の住民のニーズも自分のニーズの両者が一番かみ合うのは今回の場所、十日市場が最適と判断し物件の契約を結びました。契約のタイミングが開業より早すぎると、何も使っていないのに内装工事までは有る程度の期間家賃を支払うことになります。このことについては反対意見もでました。しかしそれでもこの場所で開業する、という方針は変えず契約を結びました。
余談ですが、周りの先生方の話やネット上の話しを見てみると開業することを決めてから開業場所と物件を探し出していらっしゃる先生の方が多いようにお見受けします。
自分のように「この場所で開業する」と決めうちする先生は少ないようですね。
ということで、結局現在の職場の縮小が決定したのと同じ日にいただいた「ご縁」で今回の十日市場こどもクリニックの開業が実現することになりそうです。
この「ご縁」を大事にして、地域の皆様のお役に立てれば幸いです。
そして今度はクリニックのスタッフ募集、スタッフ選考もすることになります。
ここでも良いご縁がありますように。
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