おはようございます。
今日は休診日なので、昼時の更新です。
これからの時期、梅雨時は喘息発作が出やすくなる方がいらっしゃいます。
咳が1週間以上続いたり、夜に咳き込んで何度か起きてしまう方には受診をお勧めします。
さて、今日は当院における乳児検診と予防接種の話を書いておきます。
当院では月・水・金の14時半から15時半までの1時間を乳児検診と予防接種の時間帯としています。
まず、乳児健診について。
横浜市では「医療機関乳幼児健康診査(無料育児相談)」のシステムがあり、生後12か月(13か月未満)までに3回、無料で乳児健診を受診することができます。
実際には3ヶ月、7〜8ヶ月、1歳頃の3回受診される方が多いです。
当院では乳児検診と予防接種をほぼ同じ時間帯に設定しています。
なので当院では3ヶ月健診や1歳健診を予防接種と一緒に済ませてしまうことをお勧めしています。
例えば、まず2ヶ月時にヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンが接種出来るようになります。
そこでお越しいただいた際に一言相談していただければ、4週間後のタイミングで3ヶ月健診と予防接種を同時に済ませることが可能です。
そのタイミングで予防接種の枠は取れたけど乳児検診の枠が空いていなかった、というかたはご相談いただければなるべく同時に済ませる様に配慮します。
次に、1歳健診で受診される際も予めご相談いただければ同じ日に麻疹・風疹ワクチンや水痘ワクチンも接種出来ます。
こうすると何度もクリニックに来る手間が省けるので親御さんも本人も楽なのではないでしょうか。
予防接種自体については先生によって色々な考えがありますが、私自身の考えを以下に書いておきます。
現在日本で行われている予防接種ワクチンでは、確かに接種した後に有害な反応が出てしまう方が残念ながらゼロではありません。確かに予防接種は「絶対」安全とは言えません。
一方、現在予防接種が行われている多くの病気はかかったときに取り返しのつかないような後遺症になったり命を落とすことがあり得るものです。予防接種を打たない場合これらの病気にかかる確率が格段に上がります。
現在の予防接種は「予防接種をしたときの有害な反応はまれに起こりうるけど、予防接種をしなくてその病気にかかる確率と症状の方がはるかに重い、よって予防接種をしておいた方が安全である確率が明らかに高い」と考えてください。
更に、予防接種は接種した本人を守る意味もありますが、自分自身が病気にかかってうつし合いの元にならない、周りの人たちも守るために打つという意味があります。
一つだけ例を挙げると、ロタウイルスワクチンは腸重積の副作用があるといわれています。そのために生後14週6日までに1回目の接種をする必要があります。
ただ、小児科医である私は春先にロタウイルスにかかってひどい脱水になり何日も入院された赤ちゃんを今までに数え切れないくらいたくさん見ています。今まで元気に育っていたはずのお子さんが目の前で亡くなった経験もあります。また、ロタウイルスの胃腸炎によるひどい脱水で命が危ない状態だった患者さんが来たため、当直でない日の夜中に同僚から呼ばれて急遽出勤し、骨の中に強引に針を入れて(骨髄針)点滴を入れて助けた経験もあります。更に、ロタウイルスはうつし合う力が非常に強いため保育園など小さなお子さんが集まる施設では非常にうつりやすいです。
上記の状況を踏まえて、ワクチン接種後の副作用には気をつける必要があるけど接種した方が良いと判断し、現在接種出来るワクチンは皆様にお勧めしています。
また、予防接種につきましては当院では同時接種をお勧めしています。
日本小児科学会では「日本小児科学会の予防接種の同時接種に対する考え方」というPDFを公開しており、そこでも同時接種を推奨されています。
当院でも何度もお越しいただく手間を省くため、4種類までは同時に接種しています。
現在(2016年6月16日)2ヶ月時には肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンが定期予防接種として、国がお金を負担する形で接種可能となっていますが、上記の理由から出来ればロタワクチンの接種もお勧めしています。当院を受診した際にその場で追加で接種を希望される方のリクエストは極力承っています。ちょうど現在移行期ですが、B型肝炎ワクチンの接種も強くお勧めしています。
1歳時には麻疹・風疹ワクチンと水痘ワクチンが定期予防接種として接種可能となりますが、このタイミングでムンプスワクチンも同時に接種することもお勧めしています。
また、多くの方はこのタイミングでヒブワクチンや肺炎球菌ワクチン、4種混合ワクチンの追加接種が可能になります。
一気に6種類を接種するのはさすがにためらうので、2回に分けて3種類ずつ接種することが当院では多いです。
これだけ予防接種の種類が増えると接種スケジュールを考えるのは結構大変なのですが、幸い横浜市の母子手帳にはワクチンの接種スケジュール案がわかりやすく記載されているので是非ご参照ください。疑問点がございましたらご遠慮なくご相談ください。
特にしばらく予防接種をするのを忘れていたんだけど、何からどう始めようか、、、という方は是非ご相談させていただいてから再開することをお勧めします。
ロタウイルスワクチンやムンプスワクチンなど、任意予防接種の価格につきましてはお問い合わせください。
目安としては「全国最安値ではないけれど、比較的安めの価格」で設定しています。
以上、当院で乳児検診や予防接種を考えているけれど気になることがある、という方は是非気軽にご相談ください。受診の際についでに聞いていただくのが一番お勧めです。
如何でしょうか。
この話を書くときはどうしても気合いが入ってしまいます。
いつもより文章が長くなってしまいました。
読みにくくてよく分からないということであれば、当院を受診された際に直接ご相談にお越しいただいても構いません。
今日は休診日なので、昼時の更新です。
これからの時期、梅雨時は喘息発作が出やすくなる方がいらっしゃいます。
咳が1週間以上続いたり、夜に咳き込んで何度か起きてしまう方には受診をお勧めします。
さて、今日は当院における乳児検診と予防接種の話を書いておきます。
当院では月・水・金の14時半から15時半までの1時間を乳児検診と予防接種の時間帯としています。
まず、乳児健診について。
横浜市では「医療機関乳幼児健康診査(無料育児相談)」のシステムがあり、生後12か月(13か月未満)までに3回、無料で乳児健診を受診することができます。
実際には3ヶ月、7〜8ヶ月、1歳頃の3回受診される方が多いです。
当院では乳児検診と予防接種をほぼ同じ時間帯に設定しています。
なので当院では3ヶ月健診や1歳健診を予防接種と一緒に済ませてしまうことをお勧めしています。
例えば、まず2ヶ月時にヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンが接種出来るようになります。
そこでお越しいただいた際に一言相談していただければ、4週間後のタイミングで3ヶ月健診と予防接種を同時に済ませることが可能です。
そのタイミングで予防接種の枠は取れたけど乳児検診の枠が空いていなかった、というかたはご相談いただければなるべく同時に済ませる様に配慮します。
次に、1歳健診で受診される際も予めご相談いただければ同じ日に麻疹・風疹ワクチンや水痘ワクチンも接種出来ます。
こうすると何度もクリニックに来る手間が省けるので親御さんも本人も楽なのではないでしょうか。
予防接種自体については先生によって色々な考えがありますが、私自身の考えを以下に書いておきます。
現在日本で行われている予防接種ワクチンでは、確かに接種した後に有害な反応が出てしまう方が残念ながらゼロではありません。確かに予防接種は「絶対」安全とは言えません。
一方、現在予防接種が行われている多くの病気はかかったときに取り返しのつかないような後遺症になったり命を落とすことがあり得るものです。予防接種を打たない場合これらの病気にかかる確率が格段に上がります。
現在の予防接種は「予防接種をしたときの有害な反応はまれに起こりうるけど、予防接種をしなくてその病気にかかる確率と症状の方がはるかに重い、よって予防接種をしておいた方が安全である確率が明らかに高い」と考えてください。
更に、予防接種は接種した本人を守る意味もありますが、自分自身が病気にかかってうつし合いの元にならない、周りの人たちも守るために打つという意味があります。
一つだけ例を挙げると、ロタウイルスワクチンは腸重積の副作用があるといわれています。そのために生後14週6日までに1回目の接種をする必要があります。
ただ、小児科医である私は春先にロタウイルスにかかってひどい脱水になり何日も入院された赤ちゃんを今までに数え切れないくらいたくさん見ています。今まで元気に育っていたはずのお子さんが目の前で亡くなった経験もあります。また、ロタウイルスの胃腸炎によるひどい脱水で命が危ない状態だった患者さんが来たため、当直でない日の夜中に同僚から呼ばれて急遽出勤し、骨の中に強引に針を入れて(骨髄針)点滴を入れて助けた経験もあります。更に、ロタウイルスはうつし合う力が非常に強いため保育園など小さなお子さんが集まる施設では非常にうつりやすいです。
上記の状況を踏まえて、ワクチン接種後の副作用には気をつける必要があるけど接種した方が良いと判断し、現在接種出来るワクチンは皆様にお勧めしています。
また、予防接種につきましては当院では同時接種をお勧めしています。
日本小児科学会では「日本小児科学会の予防接種の同時接種に対する考え方」というPDFを公開しており、そこでも同時接種を推奨されています。
当院でも何度もお越しいただく手間を省くため、4種類までは同時に接種しています。
現在(2016年6月16日)2ヶ月時には肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンが定期予防接種として、国がお金を負担する形で接種可能となっていますが、上記の理由から出来ればロタワクチンの接種もお勧めしています。当院を受診した際にその場で追加で接種を希望される方のリクエストは極力承っています。ちょうど現在移行期ですが、B型肝炎ワクチンの接種も強くお勧めしています。
1歳時には麻疹・風疹ワクチンと水痘ワクチンが定期予防接種として接種可能となりますが、このタイミングでムンプスワクチンも同時に接種することもお勧めしています。
また、多くの方はこのタイミングでヒブワクチンや肺炎球菌ワクチン、4種混合ワクチンの追加接種が可能になります。
一気に6種類を接種するのはさすがにためらうので、2回に分けて3種類ずつ接種することが当院では多いです。
これだけ予防接種の種類が増えると接種スケジュールを考えるのは結構大変なのですが、幸い横浜市の母子手帳にはワクチンの接種スケジュール案がわかりやすく記載されているので是非ご参照ください。疑問点がございましたらご遠慮なくご相談ください。
特にしばらく予防接種をするのを忘れていたんだけど、何からどう始めようか、、、という方は是非ご相談させていただいてから再開することをお勧めします。
ロタウイルスワクチンやムンプスワクチンなど、任意予防接種の価格につきましてはお問い合わせください。
目安としては「全国最安値ではないけれど、比較的安めの価格」で設定しています。
以上、当院で乳児検診や予防接種を考えているけれど気になることがある、という方は是非気軽にご相談ください。受診の際についでに聞いていただくのが一番お勧めです。
如何でしょうか。
この話を書くときはどうしても気合いが入ってしまいます。
いつもより文章が長くなってしまいました。
読みにくくてよく分からないということであれば、当院を受診された際に直接ご相談にお越しいただいても構いません。
次回か、その次辺りには当院を掲載していただいているHPやパートナーとして協力させている会社様のHPを紹介させていただく予定です。
それではまた。
コメント
コメントを投稿