こんにちは。
春一番が吹いたと思ったら花粉が飛び始めましたね。
私自身も花粉症持ちなので杉花粉の飛び具合はよく分かります。
ちなみに院長は花粉症の治療も行っています。
従来通りの症状を抑える薬を適切に処方することは当然可能です。加えて、12歳以上であれば「シダトレン」という薬による花粉症の治療が可能です。この薬の処方、治療は許可制となっているのですが、院長はその資格を持っています。
ただし、有る程度根気が要る上に全ての人に対して有効な治療ではないので、検査と十分な説明をさせていただいてから治療を本格的に行うかどうか決めることになります。
どちらにしろ花粉症のシーズンが終わってから、つまり当院が開院してからまもなく治療が可能になりますので、興味のある方は開院後に是非お問い合わせください。もしよろしければ「シダトレン」で検索して、当院に相談する前に予め情報を入手しておくと相談は更にスムーズになるでしょう。
機会があれば花粉症関連の話は後日、詳しく記載させていただきます。
それはともかく、十日市場こどもクリニックの内装もほぼ完成してきました。
昨日もまたクリニックの中に入り、どこに何を置くのかなど現場を見ながら色々考えておりました。悩ましいのですが受診する皆様のための「前向きな悩み」なので、やりがいがあります。
実は当院の設計でかなり悩んだことが一つあります。
自分も患者として他のクリニックにお邪魔する機会が時折あります。
靴を脱いでクリニックに上がり、スリッパに履き替えるクリニックも結構ありますし、そのまま土足で診察室などに入るクリニックもたくさんありますね。
では、当院は「院内を土足にするか、履き替えにするか」、どうしよう?
今日はこのことについて書いてみます。
★ 院内スリッパ履き替え、ないし裸足方式
この方式のメリットとして、特に床暖房も設置すると冬場は患者さんも職員も非常に快適だと思います。あとは、小さいお子さんが床に這いつくばっても余り気にしなくて済むのは親御さんにとって楽だと思います。靴を脱げると楽だ、というお母さんも多いのではないでしょうか。
クリニック側からのメリットは床が汚れにくい、ということではないかと思います。患者さんの立場からも、他の条件が同じであれば床がきれいなクリニックの方が印象がよくなりますよね。
ただし、デメリットとして以下の3点が思いつきます。
まず、脱いだ靴の管理の問題があります。脱いだ靴は玄関ないし下駄箱に入れておいておく必要がありますが、その間見張っている人が基本的に不在となります。靴のはき間違え、取り違えも起こりうるのですが、この件に関しては当方では人手、設計的に減らすことは出来ても完全には防ぎきれないと判断しました。更にはスリッパ履き替え方式だとベビーカーを入り口に置くことが必須となります。ベビーカーの取り違え、(余り考えたくないですが話しは聞いたことがありますので)持ち去りについても完全には防ぎきれません。
次に、患者さん本人や保護者が車いすで来院される方もいらっしゃいます。そういう方もエレベーターを使えば当院までは来れますし自動扉なので院内に入ることは出来ますが、履き替え方式だと院内に入りづらくなります。
更には、履き替え方式にした場合下駄箱やベビーカーを置くスペースが必要になります。当院は狭いというほどではありませんが、一戸建てのクリニックほどの広いスペースは確保できていません。なので、履き替え方式にすると受付や待合などが狭くなってしまうというデメリットがあります。
上記を踏まえ、患者さんやスタッフの快適さを優先したり下駄箱やベビーカー置き場を鍵付きにするなど管理方法を工夫することにより院内スリッパ履き替え方式にする選択肢も「あり」だと思います。
★ 院内土足方式
メリットとしては靴を脱ぐ手間が省ける、ということです。大人なら全く問題ないですが、子供の靴を脱がせるのは親御さんにとって手間がかかるのではないでしょうか。
また、車いすやベビーカーで直接診察室まで入ることが出来ます。待合の広さは有る程度ありますので、(開院後の混雑具合で有る程度皆様にお願いをする可能性はありますが)混んでいないときはベビーカーに座ったまま待つことも可能になります。赤ちゃんやベビーカーに座ったまま寝ている子供にとってはメリットが大きいのではないでしょうか。更には元々の病気などにより自分で歩けない子供の患者さんも各地域にはいらっしゃいます。そういう方が風邪を引いたり調子が悪くなったときにも気兼ねなく受診していただく場合には、土足方式の方が遙かに楽だと思います。
更には下駄箱の設置が不要になり、その分のスペースを待合やプレイルームに使うことが出来ます。
デメリットとしては、子供が床に這いつくばったり靴を勝手に脱ぎ出すのに親御さんが気を遣う必要が出てきます。
また待合室に空調を設置してありますので待っている方が寒かったり暑かったりで困らないようにするつもりですが、寒い時期は足下が多少冷えてしまうかもしれません。
更にクリニック側としては床が汚れやすい、掃除をこまめにする必要が出てくるというのは間違いないです。
以上のように、院内履き替え方式も土足方式も一長一短があります。
では、当院はどちらを採用するか、、、?
昨年の春から夏頃、内装のコンセプトを決める際に色々考え迷っていたのですが、とある時に(今更?)気づきました。
そもそも感染対策的には、つまり病気のうつし合いを防ぐという観点からすると、靴を脱ごうと脱ぐまいと「床はきれいではない」のです。
20年ほど前、病院の手術室ではスリッパ履き替え方式が大半だったと記憶しておりますが、これはスリッパを履き替えることによりかえって手が清潔で無くなるなどの理由で意味がないということになり、現在では大抵の手術室はそのまま院内で使用している靴で出入りするようになっています。
そして現在病院の病室、病棟などでは床から30cm以内に清潔な物は置いてはいけない、とされています。
つまり、スリッパ履き替え方式にすると床の見た目はきれいですが「清潔とは言えない」のです。自宅ならまだしも、触れることによりうつる病気が多い小児科医院の場合は病気のうつし合いのリスクが増えてしまう可能性があります。
上記の通り院内を土足にするのか履き替え方式にするのかでメリットもデメリットもありますが、当院では土足の時のメリット、特にフリーアクセスになることを重視するのと履き替えの時のデメリットを避ける、特に履き物・ベビーカーの取り違えと病気のうつし合いを避けるという意味で土足方式を採用しました。
なお、内装業者との打ち合わせでは待合室の床の素材についても相談しました。
カーペットのような素材の方が高級感もありますし多くのクリニックでは採用されていますが、当院ではつるつるの、普通のオフィスのような床に即決しました。
(以下、食事中の方がいらっしゃたらすみません、、、)
何故かというと、小児科には秋から冬にかけて胃腸炎の患者さんが多数いらっしゃいます。そうすると診察前、待合室で吐いてしまうお子さんも多数いらっしゃいます。その場合にはちゃんと拭き取らなければならないのですが、カーペットのような素材だと十分に拭ききれずぬれたままあとが残り、その後に別のお子さんが地べたで遊んでしまったときに胃腸炎がうつってしまう可能性があります。
更に当院はアレルギー科も標榜しており、小児ぜんそくの方もたくさん受診していただければと考えております。その際に、床がカーペットのような素材だと最初は良くても数年経過したときにダニが発生するかもしれません。喘息のお子さんにとってダニは避けるべき物であり、そういう意味でもふさわしくないと判断しました。
ということで、床ひとつ取ってもクリニックとしては考えること、決めることがいっぱいあります。確かに大変なのですが、皆様が受診していただく上でより良い環境にするため、出来ることはやっていきたいと思っています。
皆様はクリニックを受診する際に土足方式の方が好きですか、それとも履き替え方式の方が好きですか?
春一番が吹いたと思ったら花粉が飛び始めましたね。
私自身も花粉症持ちなので杉花粉の飛び具合はよく分かります。
ちなみに院長は花粉症の治療も行っています。
従来通りの症状を抑える薬を適切に処方することは当然可能です。加えて、12歳以上であれば「シダトレン」という薬による花粉症の治療が可能です。この薬の処方、治療は許可制となっているのですが、院長はその資格を持っています。
ただし、有る程度根気が要る上に全ての人に対して有効な治療ではないので、検査と十分な説明をさせていただいてから治療を本格的に行うかどうか決めることになります。
どちらにしろ花粉症のシーズンが終わってから、つまり当院が開院してからまもなく治療が可能になりますので、興味のある方は開院後に是非お問い合わせください。もしよろしければ「シダトレン」で検索して、当院に相談する前に予め情報を入手しておくと相談は更にスムーズになるでしょう。
機会があれば花粉症関連の話は後日、詳しく記載させていただきます。
それはともかく、十日市場こどもクリニックの内装もほぼ完成してきました。
昨日もまたクリニックの中に入り、どこに何を置くのかなど現場を見ながら色々考えておりました。悩ましいのですが受診する皆様のための「前向きな悩み」なので、やりがいがあります。
実は当院の設計でかなり悩んだことが一つあります。
自分も患者として他のクリニックにお邪魔する機会が時折あります。
靴を脱いでクリニックに上がり、スリッパに履き替えるクリニックも結構ありますし、そのまま土足で診察室などに入るクリニックもたくさんありますね。
では、当院は「院内を土足にするか、履き替えにするか」、どうしよう?
今日はこのことについて書いてみます。
★ 院内スリッパ履き替え、ないし裸足方式
この方式のメリットとして、特に床暖房も設置すると冬場は患者さんも職員も非常に快適だと思います。あとは、小さいお子さんが床に這いつくばっても余り気にしなくて済むのは親御さんにとって楽だと思います。靴を脱げると楽だ、というお母さんも多いのではないでしょうか。
クリニック側からのメリットは床が汚れにくい、ということではないかと思います。患者さんの立場からも、他の条件が同じであれば床がきれいなクリニックの方が印象がよくなりますよね。
ただし、デメリットとして以下の3点が思いつきます。
まず、脱いだ靴の管理の問題があります。脱いだ靴は玄関ないし下駄箱に入れておいておく必要がありますが、その間見張っている人が基本的に不在となります。靴のはき間違え、取り違えも起こりうるのですが、この件に関しては当方では人手、設計的に減らすことは出来ても完全には防ぎきれないと判断しました。更にはスリッパ履き替え方式だとベビーカーを入り口に置くことが必須となります。ベビーカーの取り違え、(余り考えたくないですが話しは聞いたことがありますので)持ち去りについても完全には防ぎきれません。
次に、患者さん本人や保護者が車いすで来院される方もいらっしゃいます。そういう方もエレベーターを使えば当院までは来れますし自動扉なので院内に入ることは出来ますが、履き替え方式だと院内に入りづらくなります。
更には、履き替え方式にした場合下駄箱やベビーカーを置くスペースが必要になります。当院は狭いというほどではありませんが、一戸建てのクリニックほどの広いスペースは確保できていません。なので、履き替え方式にすると受付や待合などが狭くなってしまうというデメリットがあります。
上記を踏まえ、患者さんやスタッフの快適さを優先したり下駄箱やベビーカー置き場を鍵付きにするなど管理方法を工夫することにより院内スリッパ履き替え方式にする選択肢も「あり」だと思います。
★ 院内土足方式
メリットとしては靴を脱ぐ手間が省ける、ということです。大人なら全く問題ないですが、子供の靴を脱がせるのは親御さんにとって手間がかかるのではないでしょうか。
また、車いすやベビーカーで直接診察室まで入ることが出来ます。待合の広さは有る程度ありますので、(開院後の混雑具合で有る程度皆様にお願いをする可能性はありますが)混んでいないときはベビーカーに座ったまま待つことも可能になります。赤ちゃんやベビーカーに座ったまま寝ている子供にとってはメリットが大きいのではないでしょうか。更には元々の病気などにより自分で歩けない子供の患者さんも各地域にはいらっしゃいます。そういう方が風邪を引いたり調子が悪くなったときにも気兼ねなく受診していただく場合には、土足方式の方が遙かに楽だと思います。
更には下駄箱の設置が不要になり、その分のスペースを待合やプレイルームに使うことが出来ます。
デメリットとしては、子供が床に這いつくばったり靴を勝手に脱ぎ出すのに親御さんが気を遣う必要が出てきます。
また待合室に空調を設置してありますので待っている方が寒かったり暑かったりで困らないようにするつもりですが、寒い時期は足下が多少冷えてしまうかもしれません。
更にクリニック側としては床が汚れやすい、掃除をこまめにする必要が出てくるというのは間違いないです。
以上のように、院内履き替え方式も土足方式も一長一短があります。
では、当院はどちらを採用するか、、、?
昨年の春から夏頃、内装のコンセプトを決める際に色々考え迷っていたのですが、とある時に(今更?)気づきました。
そもそも感染対策的には、つまり病気のうつし合いを防ぐという観点からすると、靴を脱ごうと脱ぐまいと「床はきれいではない」のです。
20年ほど前、病院の手術室ではスリッパ履き替え方式が大半だったと記憶しておりますが、これはスリッパを履き替えることによりかえって手が清潔で無くなるなどの理由で意味がないということになり、現在では大抵の手術室はそのまま院内で使用している靴で出入りするようになっています。
そして現在病院の病室、病棟などでは床から30cm以内に清潔な物は置いてはいけない、とされています。
つまり、スリッパ履き替え方式にすると床の見た目はきれいですが「清潔とは言えない」のです。自宅ならまだしも、触れることによりうつる病気が多い小児科医院の場合は病気のうつし合いのリスクが増えてしまう可能性があります。
上記の通り院内を土足にするのか履き替え方式にするのかでメリットもデメリットもありますが、当院では土足の時のメリット、特にフリーアクセスになることを重視するのと履き替えの時のデメリットを避ける、特に履き物・ベビーカーの取り違えと病気のうつし合いを避けるという意味で土足方式を採用しました。
なお、内装業者との打ち合わせでは待合室の床の素材についても相談しました。
カーペットのような素材の方が高級感もありますし多くのクリニックでは採用されていますが、当院ではつるつるの、普通のオフィスのような床に即決しました。
(以下、食事中の方がいらっしゃたらすみません、、、)
何故かというと、小児科には秋から冬にかけて胃腸炎の患者さんが多数いらっしゃいます。そうすると診察前、待合室で吐いてしまうお子さんも多数いらっしゃいます。その場合にはちゃんと拭き取らなければならないのですが、カーペットのような素材だと十分に拭ききれずぬれたままあとが残り、その後に別のお子さんが地べたで遊んでしまったときに胃腸炎がうつってしまう可能性があります。
更に当院はアレルギー科も標榜しており、小児ぜんそくの方もたくさん受診していただければと考えております。その際に、床がカーペットのような素材だと最初は良くても数年経過したときにダニが発生するかもしれません。喘息のお子さんにとってダニは避けるべき物であり、そういう意味でもふさわしくないと判断しました。
ということで、床ひとつ取ってもクリニックとしては考えること、決めることがいっぱいあります。確かに大変なのですが、皆様が受診していただく上でより良い環境にするため、出来ることはやっていきたいと思っています。
皆様はクリニックを受診する際に土足方式の方が好きですか、それとも履き替え方式の方が好きですか?
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