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学んだことを診療に還元するために ― 夏の学会参加による休診のお知らせ

 こんにちは。 暑い日が続いておりますが、皆様お変わりないでしょうか。 水分補給と体調管理には、くれぐれもお気をつけください。 さて、今回はこの夏の休診のお知らせと、あわせて当院が学会参加のために休診をいただくことの背景を、少しお伝えしておきます。 なるべく毎日、診察できるように お子さんの体調が悪いときにすぐ対応できるようにするため、そして親御さんの不安にも応えるためにも、なるべく毎日診察を受けられるようにしておくことは、とても大事なことだと考えています。 当院も、診療できる日はしっかり診療するよう心がけております。 一方で、医学は日々アップデートされていきます その一方で、医学は日々進歩していきます。 学会に参加したり、書物や論文で学んだりと方法はいろいろありますが、いずれにしても自分の医学知識をアップデートし続けることが大事です。 (余談ですが、院長は小児科医が知識をアップデートできるような eラーニング教材 の作成に関わっています。) 以前は常識的な治療だったはずのものが、今では害のある治療だと分かっているのに、知識のアップデートができず、そのままの治療が続けられている ── そうした状況を、小児科医になってからの数十年、これまでに数え切れないほどたくさん見てきました。 しかも、その治療をしている先生ご本人に、たいてい悪気や自覚はないのです。 さらに、若い先生でも古い治療を続けていることがありますし、いわゆる「偉い」先生でも自分の専門外の分野では古い治療を続けていることもあります。 逆に、かなりベテランの先生でも、どんどん新しい知識を学んで治療をアップデートされていることもあります。 年齢や経験年数だけでは決まらない、というのが正直なところです。 院長にとっては、学会(学術集会)で対面で学ぶのが効果的です 院長は、残念ながら(?)書物や雑誌で地道に学ぶよりも、いわゆる学会、つまり学術集会などに参加して対面で学ぶほうが、知識を効果的・効率的に身につけられるようです。 そのため、たまに休診にさせていただき、学術集会で学んでまいります。 そして時には自ら学会で発表し、参加者の方々と学び合えるように心がけています。 先日も名古屋の学会で発表してまいりました 去る7月11日(土)〜12日(日)にも、名古屋で開催された小児臨床アレルギー学会学術大会に参加し、発...
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夏休みは「大きなお子さん」の予防接種を見直す好機です

こんにちは。 梅雨が明け、いよいよ夏本番です。夏休みに入り、お子さんと過ごす時間が増えるご家庭も多いことと思います。暑い日が続きますので、水分補給と体調管理にはくれぐれもお気をつけください。 今回は、小学校高学年から高校生くらいの「大きなお子さん」の予防接種についてのお話です。夏休みのうちに、接種の打ち残しがないか見直しておきましょう。 赤ちゃんのころは接種スケジュールをこまめに管理していても、お子さんの成長とともに予防接種から足が遠のいてしまう親御さんは少なくありません。学校が休みの夏は、その「打ち残し」を確認して整えるよい機会になります。 なぜ夏休みが予防接種に向いているのか 大きなお子さんは、平日は学校や部活動、習い事で日中の時間がふさがりがちです。接種の予定が組めないまま、気づけば対象年齢を過ぎていた、ということも起こります。 その点、夏休みには次の利点があります。 平日の日中に受診の時間を取りやすい 接種後に発熱やだるさが出ても、自宅でゆっくり休める HPVワクチンのように複数回・数か月かけて打つワクチンも、夏に始めれば年度内に終えやすい 進級・進学や受験、大切な学校行事の直前を避けて計画できる 学校が休みの今のうちに、一度スケジュールを立てておくことをおすすめします。 まずは母子手帳で接種歴を確認しましょう 打ち残しがあるかどうかは、母子手帳の予防接種の記録で確かめられます。久しぶりに開くと、「この欄が空いたままだった」と気づくことも珍しくありません。これからご案内するワクチンを中心に、接種済みの欄と空欄を見比べてみてください。 ご自宅で判断が難しいときは、母子手帳をお持ちいただければ当院で一緒に確認させていただきます。 夏休みに見直したい 大きなお子さんの予防接種 1. HPVワクチン(子宮頸がんなどの予防) 小学6年生から高校1年生相当の女子は、HPVワクチンを公費で受けられます。子宮頸がんをはじめ、HPV(ヒトパピローマウイルス)が関わるいくつかの病気を予防するワクチンです。 現在の定期接種では、9種類のウイルス型に対応した9価ワクチンを使っています。15歳になる前に1回目を接種した場合は合計2回、15歳を過ぎてから始める場合は合計3回の接種になります。いずれも数か月かけて打ちますので、高校1年生の学...

食物アレルギーをお持ちの方の外食について

こんにちは。 関東も梅雨明けし、一気に真夏日が続くようになりましたね。お子さんが夏休みに入られたご家庭も多いのではないでしょうか。 夏休みは、ご家族で外食する機会が増える時期かと思います。そこで今回は、食物アレルギーをお持ちのお子さんとの外食について、当院のスタッフ(アレルギー疾患療養指導士)より、ちょっとしたお話をさせていただきます。 体調管理にはくれぐれもお気をつけください。 最近の外食は、アレルギー情報が確認しづらくなっています 最近チェーン店などで外食をすると、タッチパネルでの注文やセルフ会計が増えて、入店から会計まで店員さんと接する場面がほとんどないお店も見かけるようになりました。便利になった一方で、アレルギーのある方にとっては、情報を確認しづらくなった面もあります。 実際に外食をしていて、次のような場面によく出会います。 紙のメニューには、アレルギー成分の記載がないものが増えました タッチパネルでも、メニューとは別に「アレルギー情報」という項目をわざわざタップしないと表示されないことがあります タップして表示されても、表示が義務づけられた品目しか載っておらず、店員さんに尋ねても「分かりません」と言われてしまうことも増えています そもそも、法律でアレルギー表示が義務づけられているのは、袋や容器に包装された加工食品です。お店でその場で調理される外食のメニューは表示の義務がなく、お店ごとの自主的な取り組みで情報提供が行われているのが現状です。だからこそ、表示をうのみにせず、自分から確認する姿勢が大切になります。 スタッフの失敗談:タコライスに入っていたナッツ ここで、私自身の失敗談をお話しさせてください。 先日、マカダミアナッツとヘーゼルナッツのアレルギーがある息子と外食をしたときのことです。タコライスを注文したのですが、食べた息子が「ナッツが入っている」と言うので、慌てて私も味見をしました。確かにナッツの風味がします。 店員さんに確認したところ「いろいろなナッツが使われています」との返事で、タッチパネルのアレルギー情報を見ても「くるみ」としか分かりませんでした。幸い大事には至りませんでしたが、自分の思い込みだけで注文するのは危険だと、あらためて実感しました。 あとから振り返ると、原因は次の2つの思い込みでした。 「タ...

地域の子どもたちを、クリニックの中と外から

  こんにちは。 暑い日が続いておりますが、皆様お変わりないでしょうか。体調管理にはくれぐれもお気をつけください。 さて、今回は当院の診療から少し離れて、院長がクリニックの外で地域のために担わせていただいている役割をご紹介します。 診察室でお会いする姿とはまた別の形でも、地域の子どもたちの健康に関わらせていただく機会が少なくありません。 クリニックの外でも、子どもたちのために 十日市場こどもクリニックの院長は、日々の診療に加えて、地域の学校や園、医師会や学会などでもさまざまな役割をいただいております。 診察室の中だけでなく、その外からも子どもたちの健やかな成長を支えていくこと。 それもまた、地域のかかりつけ医としての大切な務めではないでしょうか。 現在たずさわっている主な活動を、順にご紹介させていただきます。 学校医として 地域の小・中学校で、学校医を務めております。 横浜市立中山小学校 横浜市立霧が丘学園中学部 横浜三育小学校 学校医の役割は、健康診断や保健相談、感染症が流行したときの助言など、子どもたちが安心して学校生活を送れるよう学校と連携することです。 また学校によっては学校保健委員会に出席して生徒さんと一緒に学ぶこともあります。 日ごろ当院に通ってくださるお子さんの、学校での毎日を見守るのも、学校医の役目のひとつだと感じております。 園医として 近隣の幼稚園・保育園では、園医を担当しております。 三陽幼稚園 ・ 三陽保育園 みどりひよこ園 スマイル十日市場保育園 ポピンズナーサリースクール十日市場 ピノキオ保育園 スターチャイルドナーサリー長津田 わかばの森保育園 もりの台保育園 小さなお子さんの健康診断や、園での感染症対策、生活面のご相談などに関わります。 上記幼稚園・保育園の健康診断に出席出来なかった方は当院で代わりに健康診断を行うこともあります。そして入園前健康診断も承っております。 (上記健康診断の手続きについては各保育園・幼稚園に確認してください。) 保育園・幼稚園の時期は体調を崩しやすく、ご家庭でも心配が尽きないころかもしれません。 園と連携しながら、小さなお子さんの毎日を支えてまいります。 医師会での活動 地域医療を支える医師会でも、活動に加わらせていただくようになりました。 横浜市医師会 部会員 横浜市緑区医師会 運営委員・理事...

第1回 ひだまりカフェを開催しました☀️

先日、6月25日に当院待合室にて「第1回 ひだまりカフェ」を開催しました。 お忙しい中ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。 今回のテーマは**「夏のスキンケア」**。 汗対策や日焼け止めの選び方、夏に気をつけたいお子さんのお肌のケアについてお話しさせていただきました。 また、参加されたパパママ同士で育児のお話をしたり、お子さんの様子について情報交換をしたりと、終始和やかな雰囲気の中で過ごすことができました。 「同じ月齢くらいの赤ちゃんを育てている人が近所に住んでいると知れて嬉しかったです。」 「とても素敵な会でした。」 「あせものことも気になっていたのでお話聴けて良かったです。」 「少人数でちょっとしたことも話しやすい雰囲気が良かったです。」 「ぜひまた開催していただきたいです。」 そんな嬉しいお声もいただき、スタッフ一同とても励みになりました。 ひだまりカフェは、育児の悩みを相談したり、ほっと一息ついたりできる、あたたかな交流の場を目指しています。 今後も、季節に合わせたテーマや子育てに役立つ内容を取り入れながら開催していく予定です。 「ちょっと話を聞いてほしいな」 「誰かと育児のことを話したいな」 そんな時は、ぜひお気軽にご参加ください。 次回の開催もどうぞお楽しみに♪ ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。 ※参加者の皆さまに掲載の許可をいただいた上で写真を掲載しています。 ※院長より:今回はスタッフによる投稿です。

世界190研究のメタ解析でも、湿疹を早めに治すことが食物アレルギー予防につながると分かりました

こんにちは。 梅雨の蒸し暑い日が続いておりますが、皆様お変わりないでしょうか。 体調管理にはくれぐれもお気をつけください。 さて、 先日ご紹介した「赤ちゃんの湿疹を早めに治すと食物アレルギーも減るかもしれません」 では、国内で行われたランダム化比較試験 PACI-ON 研究をご紹介しました。今回はそれを補完するように、 世界40か国・190研究・約280万人の子どもをまとめて分析した最新の論文 をご紹介します。 どんな研究だったのか 「メタ解析」とは、世界中で行われた似たテーマの研究をまとめて、ひとつの大きな結論を導き出す研究方法です。今回ご紹介する研究は、2026年2月に小児科の国際的な医学誌 JAMA Pediatrics に掲載されたメタ解析で、 40か国で行われた190本の研究、合わせて約280万人のお子さんのデータ をまとめたものです。 「6歳までに食物アレルギーがどれくらいの割合で起こるのか」「どんなお子さんがなりやすいのか」を、可能な限り厳密な方法(実際の食物経口負荷試験で確定診断されたものに限る、など)で整理しています。 どんなことが分かったのか 研究で示された主な結果を、当院から見て大事だと思うものに絞ってまとめます。 1. 6歳までに、およそ20人に1人(4.7%)が食物アレルギーになります 実際の食物経口負荷試験で確かめられた数字としては、6歳までに約4.7%のお子さんが食物アレルギーを発症することが示されました。 2. 食物アレルギーになりやすいお子さんのサイン 論文で「特に関連が強い」と整理された早期のサインのうち、ご家庭でも分かりやすいものを挙げます。括弧の中の倍率は「そのサインがある子は、ない子に比べて何倍食物アレルギーになりやすいか」のおおよその目安です。 赤ちゃんの湿疹(アトピー性皮膚炎)が生後1年以内にある :約 4 倍 アレルギー性鼻炎や結膜炎がある :約 3 倍 離乳食でピーナッツを1歳以降に遅らせて食べさせ始めた :約 2.5 倍(魚・卵・果物の導入が遅れた場合も同じ方向の関連が見られました) ご両親や兄弟姉妹に食物アレルギーがある :約 2 倍 生後1か月以内に抗菌薬(抗生物質)を使ったことがある :論文では「主要なリスク因子の一つ」として位置づけられています。ただし、生後1か月以内...

赤ちゃんの湿疹を早めに治すと、食物アレルギーも減るかもしれません!

  こんにちは。 梅雨入りして蒸し暑い日が続き、汗による湿疹の悪化やあせもで受診されるお子さんが増えてきました。 体調管理にはくれぐれもお気をつけください。 さて、今年の3月、国立成育医療研究センターから「赤ちゃんの湿疹(アトピー性皮膚炎)を早めにしっかり治療すると、3歳の時点で食物アレルギーになるお子さんが少なかった」という研究結果が発表されました( 元のお知らせはこちら )。 これは当院がふだん診察室でお話ししている内容と重なる、子育て中のご家庭にとっても励みになる結果です。 今回はその研究を、なるべくやさしい言葉でご紹介します。 どんな研究だったのか 国立成育医療研究センターを中心とした全国16の医療機関が、生後2〜3か月ごろにアトピー性皮膚炎と診断された赤ちゃん650人を、くじ引きのようにランダムに2つのグループに分けて比べました。 早めにしっかり治療したグループ :症状が出てきた段階で塗り薬で炎症をしっかり抑え、よくなった後もぶり返しを防ぐために、状態のよい肌にも間隔をあけながら塗り薬を続けたグループ これまでのやり方で治療したグループ :症状が出てきたら塗り、よくなったら塗るのをやめる、というガイドライン通りのグループ この治療を生後28週まで続け、その後は通常の診療を行いながら、3歳になるまで、食物アレルギー・お肌の状態・身長と体重・他のアレルギーの病気を比較しました。 このグループは2023年にも「早めにしっかり治療すると、生後28週時点で卵アレルギーが減る」という結果を発表しています。 今回は、その効果が3歳まで続くかどうかを確かめるために行われた追跡研究です。 3歳の時点で分かったこと 研究で示された結果をまとめます。 1. 食物アレルギー全体が少なかった 3歳の時点で何らかの食物アレルギーがあったお子さんは、早めにしっかり治療したグループで47.4%、これまでのやり方のグループで58.8% 早めにしっかり治療したグループで、はっきりと少ない結果でした 2. 特に「生卵」のアレルギーで差がはっきり出た 生卵のアレルギーが過去にあったお子さんは、早めにしっかり治療したグループで30.4%、これまでのやり方のグループで40.5% 一方で、加熱した卵については、ほぼすべてのお子さんが3歳までに食べら...