今晩は。2週間ぶりの書き込みになりますが、今後はもう少し書き込む頻度を上げていく予定です。
よろしくお願い申し上げます。
今日の内容は「当院で出来ることその1:小児アレルギー診療」です。
院長は小児科専門医であるだけでなくアレルギー専門医です。
最近はアレルギーの患者さんが明らかに増えており、ぜんそくや食物アレルギー、アトピー性皮膚炎や花粉症、これらのいずれかでお悩みのお子さんがたくさん居ると思います。
そういうお子さんたちにより適切な医療を行い、普段アレルギーで困る頻度を少しでも減らしていくのが私の役割だと思っています。
以下、項目に分けて書いてみます。
☆ ぜんそく(気管支喘息)
昔からぜんそくでお悩みのお子さんはたくさんいらっしゃると思いますが、日本では21世紀になってから発作を予防する良い治療が広まったために開業医の立場でも十分に対応出来る病気になりました。
それでもまだぜんそくでお悩みのお子さんはたくさんいらっしゃいますし、普段から薬を使ってぜんそく発作を抑えておいた方が良い方はたくさんいらっしゃいます。
また、近くの先生にぜんそくと言われていなくても
「うちの子、風邪をひくといつも夜にぜーぜーして苦しそうなんだよね」
「ぼく、毎年春や秋の明け方には咳がたくさん出るんだよね」
「わたし、運動するとすぐ苦しくなって咳が出るの」
こんな方、実はぜんそくかもしれません。そして、ぜんそくで要注意なのは小学生になってもこのような症状が残る「隠れ喘息」の方なのです。このまま放っておくと大人になってからひどい喘息が出てきてしまいその後の生活に苦労するかもしれません。
隠れ喘息、ないし小学生以上の喘息の患者さんの状態を見る検査に「呼吸機能検査」というものがあります。
お子さんに検査用の筒を加えてもらい、大きく息を吸ってから思いっきり全部息を吐いてもらいます。そうすると息を吐いた量(肺活量ですね)と息を吐くスピードが分かります。これらの関係を見て喘息の状態がある程度分かります。
アレルギー専門医としては常識レベルの検査ですが、特にお子さん相手では手がかかる検査なので、忙しい多くの病院ではなかなかちゃんと出来ていないかもしれません。でも小学生以上の喘息患者さんの状態をちゃんと把握する、特に発作が出ているかどうかはっきりしない患者さんの状態を見極めるには非常に良い検査です。逆に、大きなお子さんだと軽い発作には慣れているので気がついたら発作が続いて空気の通り道が狭いまま固まっており、この検査をして状況を確認しておかないと治療方針を誤る可能性も十分にあります。
当院にぜんそくで定期的に受診していただける小学生以上のお子さんには必ずこの検査を行う方針です。
☆ 食物アレルギー
アレルギーの中でも院長の一番得意な分野です。この10年余りで食物アレルギーの患者さんは明らかに増えた一方、その治療方針は180度近く変わりました。
書き出すと長くなるので別の機会に改めて書くことにしますが、食物アレルギーのポイントを書くと以下の3つになると思います。
1. 赤ちゃんの湿疹はなるべく早く、しっかり治したい
2. 食べ物の制限はなるべく少なくする:「必要最小限の食物除去」
3. 食べられるかどうかは結局食べてみないと分からない
(注意:どのタイミングでどのくらい、どの場所で試すかを判断するのがプロ、つまりアレルギー専門医の腕の見せ所です。むやみに食べて良いわけでは決してありません。)
この話はまた別の機会にしっかり書く、ないし当院を受診された方には色々説明しますのでご期待ください。
☆ アトピー性皮膚炎
上記の食物アレルギーや気管支喘息と一緒にアトピー性皮膚炎で困っている患者さんも多数いらっしゃいます。
当院ではスキンケア、外用療法、原因除去を基本とした診療を行う予定です。
外用療法は処方された薬を「しっかり塗る」のが大事です。ただしステロイドの場合はむやみにだらだら使うのではなく、期間限定でしっかり使って症状を抑えこんでから徐々に弱い薬、ないし保湿剤に切り替えるのが重要です。
当院でもある程度の治療は行いますし治療経験は豊富ですが、当院のお隣には腕前の良い「さとう皮膚科」さんがあります。せっかくなので例えばアトピー性皮膚炎はさとう皮膚科さんで診察、終わったら隣の当院で食物アレルギーの診察・相談、などなるべくお互いに連携して診療出来る体制にしたいと考えております。
☆ 花粉症
最近お子さんの花粉症が増えてきています。基本的には花粉症のシーズンに薬を飲んで押さえることになりますが、中学生以上のお子さんでご希望があれば舌下免疫療法も行うことを検討します。(当然ながら院長は舌下免疫治療を行うための資格を持っています。)
以上に該当する患者さん、そして該当するかどうか自信がない患者さんは是非当院にご相談ください。うちの子供は本当にぜんそくなのか、本当に食物アレルギーなのか、という相談も大歓迎です。
当院は小児科ですが、特に食物アレルギーのご相談は成人でも承ります。
そして当院ではアレルギー患者さん用の、時間予約外来を開設予定です。なるべく皆様のニーズに応じられるような診療体制にしたいと考えて案を練っています。ご期待ください。
では今回はこの辺で失礼します。
よろしくお願い申し上げます。
今日の内容は「当院で出来ることその1:小児アレルギー診療」です。
院長は小児科専門医であるだけでなくアレルギー専門医です。
最近はアレルギーの患者さんが明らかに増えており、ぜんそくや食物アレルギー、アトピー性皮膚炎や花粉症、これらのいずれかでお悩みのお子さんがたくさん居ると思います。
そういうお子さんたちにより適切な医療を行い、普段アレルギーで困る頻度を少しでも減らしていくのが私の役割だと思っています。
以下、項目に分けて書いてみます。
☆ ぜんそく(気管支喘息)
昔からぜんそくでお悩みのお子さんはたくさんいらっしゃると思いますが、日本では21世紀になってから発作を予防する良い治療が広まったために開業医の立場でも十分に対応出来る病気になりました。
それでもまだぜんそくでお悩みのお子さんはたくさんいらっしゃいますし、普段から薬を使ってぜんそく発作を抑えておいた方が良い方はたくさんいらっしゃいます。
また、近くの先生にぜんそくと言われていなくても
「うちの子、風邪をひくといつも夜にぜーぜーして苦しそうなんだよね」
「ぼく、毎年春や秋の明け方には咳がたくさん出るんだよね」
「わたし、運動するとすぐ苦しくなって咳が出るの」
こんな方、実はぜんそくかもしれません。そして、ぜんそくで要注意なのは小学生になってもこのような症状が残る「隠れ喘息」の方なのです。このまま放っておくと大人になってからひどい喘息が出てきてしまいその後の生活に苦労するかもしれません。
隠れ喘息、ないし小学生以上の喘息の患者さんの状態を見る検査に「呼吸機能検査」というものがあります。
お子さんに検査用の筒を加えてもらい、大きく息を吸ってから思いっきり全部息を吐いてもらいます。そうすると息を吐いた量(肺活量ですね)と息を吐くスピードが分かります。これらの関係を見て喘息の状態がある程度分かります。
アレルギー専門医としては常識レベルの検査ですが、特にお子さん相手では手がかかる検査なので、忙しい多くの病院ではなかなかちゃんと出来ていないかもしれません。でも小学生以上の喘息患者さんの状態をちゃんと把握する、特に発作が出ているかどうかはっきりしない患者さんの状態を見極めるには非常に良い検査です。逆に、大きなお子さんだと軽い発作には慣れているので気がついたら発作が続いて空気の通り道が狭いまま固まっており、この検査をして状況を確認しておかないと治療方針を誤る可能性も十分にあります。
当院にぜんそくで定期的に受診していただける小学生以上のお子さんには必ずこの検査を行う方針です。
☆ 食物アレルギー
アレルギーの中でも院長の一番得意な分野です。この10年余りで食物アレルギーの患者さんは明らかに増えた一方、その治療方針は180度近く変わりました。
書き出すと長くなるので別の機会に改めて書くことにしますが、食物アレルギーのポイントを書くと以下の3つになると思います。
1. 赤ちゃんの湿疹はなるべく早く、しっかり治したい
2. 食べ物の制限はなるべく少なくする:「必要最小限の食物除去」
3. 食べられるかどうかは結局食べてみないと分からない
(注意:どのタイミングでどのくらい、どの場所で試すかを判断するのがプロ、つまりアレルギー専門医の腕の見せ所です。むやみに食べて良いわけでは決してありません。)
この話はまた別の機会にしっかり書く、ないし当院を受診された方には色々説明しますのでご期待ください。
☆ アトピー性皮膚炎
上記の食物アレルギーや気管支喘息と一緒にアトピー性皮膚炎で困っている患者さんも多数いらっしゃいます。
当院ではスキンケア、外用療法、原因除去を基本とした診療を行う予定です。
外用療法は処方された薬を「しっかり塗る」のが大事です。ただしステロイドの場合はむやみにだらだら使うのではなく、期間限定でしっかり使って症状を抑えこんでから徐々に弱い薬、ないし保湿剤に切り替えるのが重要です。
当院でもある程度の治療は行いますし治療経験は豊富ですが、当院のお隣には腕前の良い「さとう皮膚科」さんがあります。せっかくなので例えばアトピー性皮膚炎はさとう皮膚科さんで診察、終わったら隣の当院で食物アレルギーの診察・相談、などなるべくお互いに連携して診療出来る体制にしたいと考えております。
☆ 花粉症
最近お子さんの花粉症が増えてきています。基本的には花粉症のシーズンに薬を飲んで押さえることになりますが、中学生以上のお子さんでご希望があれば舌下免疫療法も行うことを検討します。(当然ながら院長は舌下免疫治療を行うための資格を持っています。)
以上に該当する患者さん、そして該当するかどうか自信がない患者さんは是非当院にご相談ください。うちの子供は本当にぜんそくなのか、本当に食物アレルギーなのか、という相談も大歓迎です。
当院は小児科ですが、特に食物アレルギーのご相談は成人でも承ります。
そして当院ではアレルギー患者さん用の、時間予約外来を開設予定です。なるべく皆様のニーズに応じられるような診療体制にしたいと考えて案を練っています。ご期待ください。
では今回はこの辺で失礼します。
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