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当院が大事にしていること その1:当院では患者さん(お子さん)の今だけでなく将来を見据えた医療を行います。

 今晩は。

 2023年もあっという間に過ぎ、もう2024年が始まりました。
 当院は1月5日から診療を開始しましたが、昨年末に引き続き色々な病気の方がいらっしゃいます。
 インフルエンザ、プール熱(アデノウイルス感染症)、溶連菌感染症、これらに該当しない風邪の方、多少胃腸炎の方もいらっしゃいます。
 体調管理にはくれぐれもお気をつけください。

 更に、この週末あたりから花粉症の症状、鼻汁や鼻詰まり、目のかゆみで受診なさる方が増え出しました。
 すぎの花粉症がある方は、症状が出始める1ヶ月前から薬を飲み続けた方がシーズン中の症状が軽く済むことが分かっています。(院長も先週から飲み始めました)
 今年の花粉飛散量ですが、神奈川県内では昨年よりはやや少ないものの例年並みという予報です。
 毎年花粉症のシーズンになると特に午後、土曜日の予約枠が一瞬で埋まる状況になります。
 昨年花粉症で大変だった方はさほど混んでいない今のうちに受診しておき、薬を飲み始めることを強くお勧めします。

 ところで、昨年末頃から当院の診療で大事にしていることをブログなどで公開しておくために準備を進めていました。
 その結果内容が多すぎてなかなかまとまらず、公表が遅れてしまいました。
 よって今後数回に分けて記事を公開することにします。
 今回が第1回になります。 

★患者さん(お子さん)の今だけでなく将来を見据えた医療を行う

 当院では患者さんが今だけでなく将来困らないことを重視した、将来を見据えた医療を行っています。

 例えば調子が悪いお子さんが御来院された場合には風邪と判断して良いのか。自宅でこのまま「様子を見て良い」のか。
 風邪であれば殆どのお子さんは自らの力で治せますので余計な薬や抗生剤は使わず本人の自然治癒力をサポートするような処方を心がけています。
 それとも症状が続いた場合にお子さんが後で困る様な病気の可能性はないのか。
 自宅に帰っても次にどんな状況になったら(明後日まで38℃以上の熱が続くなど)再受診が必要なのか、それとも夜間に救急病院を受診した方が良いのか。
 この判断、診断はしっかり行うようにしてなるべく親御さんにお伝えするようにしています。

 ただご自身の判断に自信が無い、初めてのお子さんで不安という親御さんも沢山いらっしゃると思います。
 そういう親御さんとお子さんの為に、1月25日に当院では初めて「オンライン小児救急教室」を開催することにしました。
 現在内容を作成しているところですが、参加して良かったと思っていただけるような勉強会にするように心がけます。
 興味のある方は是非こちらの記事をご覧下さい。




 一方、以前は「様子を見て良い」と言われていた状況を放っておくと将来本人が色々困ることがあるがあります。

 先日も4ヶ月健診で首や肘、膝などにしっかり湿疹があり数日前に緑区外の某病院の小児科診察で「この湿疹は様子を見て良い」と言われていた方がいらっしゃいましたが、3~4ヶ月時に湿疹(大抵は乳児アトピー性皮膚炎です)がある方は食物アレルギーが出る率が上がってしまうことが既に分かっています。

 少なくとも当院では赤ちゃんの湿疹に対しては、将来本人が食物アレルギーや他のアレルギーで困ることがないようにするためにも積極的に治療を行います。

 食物アレルギーについても主治医から目安を示されず「とりあえず食べずにしばらく様子を見て良い」と言われる方が未だに多数いらっしゃいます。

 確かに全然食べずに過ごせばアレルギー反応が起きて本人や親御さんが困る状況は短期的には防げます。しかし食べ物にもよりますが少しでも食べておかないと将来本人が食べられるようにならない、お子さんの頃の他院の治療方針や親御さんの自己判断により一生食物アレルギーと付き合うことになりそうな患者さんを当院では多数診察しています。

 特に食物アレルギーは未だに専門家による診断、検査、治療方針が必要な分野です。緑区近辺の方であれば是非当院にご相談いただければと思いますし、他の地域の方でも少なくとも経口食物負荷試験を積極的に行っている(少なくとも年間100件以上)病院であれば専門家にご相談が可能ではないかと思います。

 アトピー性皮膚炎も治まらず「様子を見て良い」と言われ思春期まで症状が残ると、大人まで持ち越してお子さんが一生アトピー性皮膚炎で困る原因になります。適切なステロイドや保湿剤の塗り方に加えて最近では適切な治療の選択をすることにより、以前よりアトピー性皮膚炎は治りやすくなってきました。

 小学生以上になっても発作が出て、主治医から「様子を見て良い」と言われていると、思春期から若いうちは治ったように見えても大人になって年をとってから本人が喘息や呼吸器疾患で困るもとになります。

しっかり管理する、発作がなるべく起きないようにして将来本人が困らないようにするために当院では適宜親御さんに(大きいお子さんなら本人にも)相談し治療方針を建て、必要であれば薬を処方しています。

 乳児湿疹、アトピー性皮膚炎に関しては2月12日にオンラインスキンケア教室を開催します。ご興味を持たれた方はこちらの記事をご参照ください。


 食物アレルギーに関して以前はオンライン教室を行っていたのですが、食物アレルギー自体は患者さんによって状況がかなり異なること、赤ちゃんのアトピー性皮膚炎に対して上記のスキンケアも含めてしっかり治療することによりかなり予防が出来そうなことが分かってきました。
 食物アレルギーに関しては受診された際に色々聞いていただければしっかりお答えするようにしています。

 他にも当院が大事にしていること、当院の診療の特徴はたくさんあります。

 少しずつこちらのブログに掲載させていただきますので時折このブログを覗いていただければと思います。

 では、今年もよろしくお願い申し上げます。

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