おはようございます。
今週も相変わらず咳、鼻水が続くお子さんを沢山診察しました。
胃腸炎も多少流行っているようです。
体調管理にはくれぐれも気をつけましょう。
前回のブログでもご報告させていただきましたが、先週は小児アレルギー学会に参加してきました。
十日市場こどもクリニックは医院名に「アレルギー科」をつけておりません。一方、患者さんのニーズが十分にあることと院長自身が今まで小児アレルギー診療に携わってきたため、引き続き小児科専門医、アレルギー専門医として皆様の診療に当たるつもりです。
当院もそうですが「小児科」「アレルギー科」という標榜科は多くの先生方が標榜されています。
あくまでも個人的な意見ですが、医療関係者ではない方がその先生がどのくらい小児科、アレルギー診療に慣れているか、安心してお願い出来るかを見極めるための一つの目安を書いておきます。
「小児科・内科」というように小児科を先に出している場合は小児科メインの先生が多い印象があります。
逆に例えば「内科・小児科」というように小児科が先に出ていない形で標榜されている先生の大多数は内科など大人がメインで診療されている先生が圧倒的に多いです。
肩書きだけでその方の腕前を判断することをお勧めするわけではありませんが「小児科専門医」を取得され、公表されている先生であればそれなりに小児科の経験があると判断していただけます。
自分が興味を持つ分野としてホームページの院長略歴に所属学会を列記される先生方を多く見かけます。その一覧はある程度皆様の目安になりますが、たいていの場合学会に所属、参加することは「個人の興味」であり「個人のスキル」を保証するものではありません。その学会の専門医ないしそれに準じる資格を公表されている場合は良い目安になるのではないでしょうか。
なので、当院のHPでは院長経歴に所属学会を記すのではなく、資格を記載しています。
例えば院長の場合所属学会であれば日本小児科学会だけでなく日本外来小児科学会に所属しておりますし、日本アレルギー学会だけでなく日本小児アレルギー学会や日本小児臨床アレルギー学会にも所属しております。日本医療教授システム学会ではただ学会に参加するだけでなく、毎年微力ながらわずかにお手伝いさせていただいております。日本医学教育学会や日本教育工学会などにも所属しております。他にも所属学会はありますがきりが無いので、、、。
ただし、専門医資格を取る条件が非常に厳しいため(例えば勤務先の経歴なども影響してくるのです)、一般の方からみたら明らかに専門家であり、同業者としても患者さんを安心して紹介出来る先生でも専門医資格が取りづらい学会も多くあります。
また、例えば「内科・小児科」という標榜をされており小児科専門医の資格をお持ちで無くても小児科医レベルの、お子さんを安心してご紹介できる先生方も多数存じておりますし転居される際にはそのような先生方にお子さんを紹介することがあります。また専門分野の専門医を標榜されていなくても明らかにその分野に詳しい、信頼できる先生には当院からも患者さんを多数紹介させていただいております。
更に、上では「専門医」資格が一定の目安になると確かに記載しましたが、現在のアレルギー専門医に関しては例外的であり、少々状況が異なります。
特に小児アレルギーの分野はこの20年で大きく変化があった分野です。食物アレルギーに至っては10年以上前と話しが180°近くひっくり返っているところもあります。専門医は更新制度があるのですが、全ての先生が最新の情報に基づいた治療をされているとは言えない状況です。つまり、小児科分野においては「アレルギー専門医」の資格だけでは安心して患者さんをお願い出来ないのが実情です。
私自身は長年日本アレルギー学会や日本小児アレルギー学会などに参加し、多くの先生方の学会発表をお伺いしているのでどの地域にどんな先生がいらっしゃるかある程度は存じております。個人的にお世話になっている先生方もいらっしゃいますので、転居の際には自分の持っている情報とその医院のHPを確認したうえで信頼できる先生方をご紹介させていただいております。
では、一般の方が小児アレルギーに詳しい先生や病院、クリニックを見分ける目安が無いのか?といわれると全く無いわけではありません。
負荷試験の件数の目安として、「食物アレルギー研究会」のホームページ、食物負荷試験実施施設一覧をご参照していただけるとわかりやすいです。ただしこの一覧は要するに大きな病院の情報限定ですのでこの一覧に載っていなくても食物アレルギー診療を盛んに行っている病院もあります。
また、当院の様にクリニックで経口食物負荷試験を行う場合はかなり手がかかり、危険性もある割には診療報酬が割に合わないレベルの安さであるのが現状です。クリニックで経口食物負荷試験を行っていると公表しているクリニック、年間数十件以上であれば食物アレルギー診療に慣れている、かつ熱意のある先生の可能性が高いです。
ただ、地域のクリニックの先生方で小児アレルギー診療に詳しい先生の多くは患者さんが非常に多く、大々的に食物負荷試験を行っていると公表していない先生方も多々お見受けします。気になる方はその先生に直接状況と診療方針についてお伺いするのが一番確実ではあります。余程ひどい症状が出た方は別ですが、原則的に「食べられる範囲では食べる、食べられるためにはどうするか」というのが今の食物アレルギー診療に対する専門家の基本方針です。20年前の「とにかく食べない方が良い」という考えとは真逆になっています。
当然ながら当院でもスギ、ダニの舌下免疫療法を行っています。現在は12歳以上(かつ当院では60歳未満)の方が対象となっておりますが花粉症やアレルギー性鼻炎などでお困りの方はご相談いただければと思います。
実際には呼吸機能検査も非常に時間と手間がかかるうえ結果の解釈に経験が必要となるので行っているクリニックはさほど多くないと思いますが、小学生以上の喘息のお子さんにたまにでも思いっきり機械の筒に息を吐く呼吸機能検査を行ってくれる病院には同業者としても安心して患者さんをお願い出来ます。
一方、非常になれている先生、かつ患者さんが非常に多いクリニックの先生であれば呼吸機能検査をそこまで何度もせず本当に大事な、必要なタイミングだけ行う、という方もいらっしゃいます。「呼吸機能検査をしないから信用できない先生」ということではありません。
また、喘息で大事なのは大人と子どもで喘息に対する考えが違うと言うことです。特に子どもの場合は喘息はある程度治る、良く出来るものという考えで診療しています。昔と異なり薬が非常に良くなりましたので、例えば小学生以上で月に1回以上喘息発作が出るのは決して当たり前ではありません。
上記はあくまでも目安ですが、皆様のご参考になれば幸いです。
今週も相変わらず咳、鼻水が続くお子さんを沢山診察しました。
胃腸炎も多少流行っているようです。
体調管理にはくれぐれも気をつけましょう。
前回のブログでもご報告させていただきましたが、先週は小児アレルギー学会に参加してきました。
十日市場こどもクリニックは医院名に「アレルギー科」をつけておりません。一方、患者さんのニーズが十分にあることと院長自身が今まで小児アレルギー診療に携わってきたため、引き続き小児科専門医、アレルギー専門医として皆様の診療に当たるつもりです。
当院もそうですが「小児科」「アレルギー科」という標榜科は多くの先生方が標榜されています。
あくまでも個人的な意見ですが、医療関係者ではない方がその先生がどのくらい小児科、アレルギー診療に慣れているか、安心してお願い出来るかを見極めるための一つの目安を書いておきます。
★小児科について
例えば内科と小児科を標榜していても「内科・小児科」の場合と「小児科・内科」の場合があります。「小児科・内科」というように小児科を先に出している場合は小児科メインの先生が多い印象があります。
逆に例えば「内科・小児科」というように小児科が先に出ていない形で標榜されている先生の大多数は内科など大人がメインで診療されている先生が圧倒的に多いです。
肩書きだけでその方の腕前を判断することをお勧めするわけではありませんが「小児科専門医」を取得され、公表されている先生であればそれなりに小児科の経験があると判断していただけます。
自分が興味を持つ分野としてホームページの院長略歴に所属学会を列記される先生方を多く見かけます。その一覧はある程度皆様の目安になりますが、たいていの場合学会に所属、参加することは「個人の興味」であり「個人のスキル」を保証するものではありません。その学会の専門医ないしそれに準じる資格を公表されている場合は良い目安になるのではないでしょうか。
なので、当院のHPでは院長経歴に所属学会を記すのではなく、資格を記載しています。
例えば院長の場合所属学会であれば日本小児科学会だけでなく日本外来小児科学会に所属しておりますし、日本アレルギー学会だけでなく日本小児アレルギー学会や日本小児臨床アレルギー学会にも所属しております。日本医療教授システム学会ではただ学会に参加するだけでなく、毎年微力ながらわずかにお手伝いさせていただいております。日本医学教育学会や日本教育工学会などにも所属しております。他にも所属学会はありますがきりが無いので、、、。
ただし、専門医資格を取る条件が非常に厳しいため(例えば勤務先の経歴なども影響してくるのです)、一般の方からみたら明らかに専門家であり、同業者としても患者さんを安心して紹介出来る先生でも専門医資格が取りづらい学会も多くあります。
また、例えば「内科・小児科」という標榜をされており小児科専門医の資格をお持ちで無くても小児科医レベルの、お子さんを安心してご紹介できる先生方も多数存じておりますし転居される際にはそのような先生方にお子さんを紹介することがあります。また専門分野の専門医を標榜されていなくても明らかにその分野に詳しい、信頼できる先生には当院からも患者さんを多数紹介させていただいております。
★アレルギー科について
まず、どのような先生でも標榜科として自己申告で「アレルギー科」をつけることが可能です。現状では残念ながら「アレルギー科」という名前だけではあてにならないとお考え下さい。更に、上では「専門医」資格が一定の目安になると確かに記載しましたが、現在のアレルギー専門医に関しては例外的であり、少々状況が異なります。
特に小児アレルギーの分野はこの20年で大きく変化があった分野です。食物アレルギーに至っては10年以上前と話しが180°近くひっくり返っているところもあります。専門医は更新制度があるのですが、全ての先生が最新の情報に基づいた治療をされているとは言えない状況です。つまり、小児科分野においては「アレルギー専門医」の資格だけでは安心して患者さんをお願い出来ないのが実情です。
私自身は長年日本アレルギー学会や日本小児アレルギー学会などに参加し、多くの先生方の学会発表をお伺いしているのでどの地域にどんな先生がいらっしゃるかある程度は存じております。個人的にお世話になっている先生方もいらっしゃいますので、転居の際には自分の持っている情報とその医院のHPを確認したうえで信頼できる先生方をご紹介させていただいております。
では、一般の方が小児アレルギーに詳しい先生や病院、クリニックを見分ける目安が無いのか?といわれると全く無いわけではありません。
1. 「経口食物負荷試験」
経口食物負荷試験は食物アレルギーに慣れている先生が行っていることが殆どです。病院レベルでは年間200件以上行っていればそれなりのアレルギー専門医がいらっしゃり、精力的に小児アレルギー診療を行っている可能性が高いです。負荷試験の件数の目安として、「食物アレルギー研究会」のホームページ、食物負荷試験実施施設一覧をご参照していただけるとわかりやすいです。ただしこの一覧は要するに大きな病院の情報限定ですのでこの一覧に載っていなくても食物アレルギー診療を盛んに行っている病院もあります。
また、当院の様にクリニックで経口食物負荷試験を行う場合はかなり手がかかり、危険性もある割には診療報酬が割に合わないレベルの安さであるのが現状です。クリニックで経口食物負荷試験を行っていると公表しているクリニック、年間数十件以上であれば食物アレルギー診療に慣れている、かつ熱意のある先生の可能性が高いです。
ただ、地域のクリニックの先生方で小児アレルギー診療に詳しい先生の多くは患者さんが非常に多く、大々的に食物負荷試験を行っていると公表していない先生方も多々お見受けします。気になる方はその先生に直接状況と診療方針についてお伺いするのが一番確実ではあります。余程ひどい症状が出た方は別ですが、原則的に「食べられる範囲では食べる、食べられるためにはどうするか」というのが今の食物アレルギー診療に対する専門家の基本方針です。20年前の「とにかく食べない方が良い」という考えとは真逆になっています。
2.「舌下免疫療法」
現在スギ、ダニに対して12歳以上の方に舌下免疫療法が出来るようになっています。多くのアレルギー専門医、および花粉症やアレルギー性鼻炎診療になれている多くの先生は舌下免疫療法を行うようになっています。その先生が舌下免疫療法を行っているかどうかも一つの目安としていただいて宜しいかと存じます。当然ながら当院でもスギ、ダニの舌下免疫療法を行っています。現在は12歳以上(かつ当院では60歳未満)の方が対象となっておりますが花粉症やアレルギー性鼻炎などでお困りの方はご相談いただければと思います。
3.気管支喘息の呼吸機能検査
特に小学生から中学生にかけては、ただ見かけの症状の有無を確認するだけで無く検査で客観的に喘息の状況を確認することが必要になります。そのために年に数回は呼吸機能検査を行い状況を確認することが本来は必要です。実際には呼吸機能検査も非常に時間と手間がかかるうえ結果の解釈に経験が必要となるので行っているクリニックはさほど多くないと思いますが、小学生以上の喘息のお子さんにたまにでも思いっきり機械の筒に息を吐く呼吸機能検査を行ってくれる病院には同業者としても安心して患者さんをお願い出来ます。
一方、非常になれている先生、かつ患者さんが非常に多いクリニックの先生であれば呼吸機能検査をそこまで何度もせず本当に大事な、必要なタイミングだけ行う、という方もいらっしゃいます。「呼吸機能検査をしないから信用できない先生」ということではありません。
また、喘息で大事なのは大人と子どもで喘息に対する考えが違うと言うことです。特に子どもの場合は喘息はある程度治る、良く出来るものという考えで診療しています。昔と異なり薬が非常に良くなりましたので、例えば小学生以上で月に1回以上喘息発作が出るのは決して当たり前ではありません。
上記はあくまでも目安ですが、皆様のご参考になれば幸いです。
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